今回ご紹介するのは「ISSEY MIYAKE MEN」アーカイブのワークコートです。
ISSEY MIYAKE は COMME des GARCONS や yohji yamamoto と並んで日本のトップブランドと言っても間違いありません。
イッセイミヤケは1970年代のデビュー当時から「1枚の布」という考えを基に服づくりをしてきたブランド。
洋服という文化よりも日本の和服の考えに近い日本人ならではの発想と言えるかもしれませんね。
特に単色のプリーツ素材で服を表現する HOMME PLISSE や PLEATS PLEASE などのラインはその最たるものでしょう。
さて、今回はそんなブランドの「ISSEY MIYAKE MEN」というコレクションのメンズラインからの一着。
1990年代、ブランドの知名度も高くなっていたイッセイミヤケですが、それまでコラボなどをほとんどしなかったと言います。
そんなイッセイミヤケがコラボ先に選んだのがオタク文化と日本画をつなぐ現代美術家の村上隆氏でした。
最近だとUNIQLOからリリースされたドラえもんコラボが話題となりましたね。
POPな絵柄や色彩を多く取り入れてアートに見せる作風というのでしょうか。
村上隆の代表作である「お花」と「ドラえもん」をデザインに落とし込んだ物になっています。
こういった現代的なアートを服に落とし込んだのが ISSEY MIYAKE との 2000SS のコラボでした。
このコート、リバーシブルで着用できるようになっていて、表はフレンチのワークジャケットの様なブルーの生地のワークジャケットになっています。
ボタンも紫で面白いデザイン。
そして、裏面は村上隆の作品である「ポジキノコ」があしらわれたイエロー色の強いコートになっています。
この 2000SS のコレクションではこういったリバーシブルで着られるアイテムが提案されていて、他にもジャケットやパーカーなど、面白いデザインの物が多く出ていました。
それまでのイッセイミヤケよりも派手なデザインが多く、ISSEY MIYAKE MEN らしさというよりも新しい挑戦をしたコレクションだったのかもしれません。
現在イッセイミヤケのアーカイブが高騰しています。
日本の物も海外に出てしまっていて、日本のアーカイブが失われつつあるのが現状です。
特に名作が多いこのシーズン。
出回っている数は少ないですが、ぜひ手に取られてみることをおすすめします。